Arafudo Art Annual 2014!

Festival of Art, Tsuchiyu Onsen, FUKUSHIMA

事業計画

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「つちゆ芸術万華郷」が展開する様々な事業の“核”となるメインイベントを
「土湯アラフドアートアニュアル」として1年に1回の芸術祭を開催する。

開催期間:2013年9月6日~10月14日
開催場所:福島県土湯温泉町全域

◆ 土湯アラフドアートアニュアルとは?
「土湯温泉の未来を切り開く年に一度の芸術祭」という意義。
※ アラフド:「新雪を最初に踏み固め道を作る」の意。土湯の方言。
※ アニュアル:「例年の」「年に一度の」の意。

趣旨

土湯温泉観光協会 青年部 部 長 加藤 貴之

 山紫水明、花鳥風月、風光明美・・・。五感で感じる確かな形として、それらの言葉が持つ意味や魅力を、古より人々に伝え続ける土湯温泉郷。
その自然の魅力と温泉郷の活力は、大火や大洪水、大震災など数々の災害に見舞われてきたが、決して負けることを知らず、色褪せることも知らない。
それは、開湯千年といわれる泉質豊富な土湯の“源泉”や、160年以上もの長きに渡り脈々と受け継がれ、守られてきた“土湯こけし”など、土湯に息づく伝統と文化も然りである。
この自然と伝統を守り抜いてきたもの。それは紛れもなく“人”である。土湯に生まれ、土湯に育ち、土湯を愛してきた“人”こそが歴史そのものであり、魅力そのものであると言っても過言ではない。
しかし、土湯温泉にあるこれらの魅力を、次代の“観光”や“コミュニティー”の代名詞として、さらなる発展を果たし、さらに多くの人々に愛されていくためには、土湯の魅力を全く別な角度で捉えることのできる「第三の眼」が不可欠である。その土湯の魅力発展の要素を補完する事業として「つちゆ芸術万華郷」を立ち上げ、新たな「まちづくり」、「ものづくり」、「ひとづくり」を推進する。
万華鏡は、一度として同じ模様を見ることができないと言われる。だからこそ移りゆく美の世界をいつまでも楽しめる。見る角度や採光が変化するだけで、同じ色、そして限られたビーズの数であるにも関わらず、無限の魅力を引き出すことができる。
土湯温泉も、この万華鏡のように、地元の人間では気付かなかった魅力を、「第三の眼」によって導き出し、“万の華が咲く郷”の如く、より多くの人々に愛される温泉郷を創り上げていく。それが「つちゆ芸術万華郷」事業である。

事業概要

1)“第三の眼”は、自然や伝統文化を新たな視点と感性で「再生」「創造」することができる“芸術家”に位置づけ誘致。
2)芸術活動を通し、土湯における古より培われて来た自然や伝統文化を基調とし次代に伝え残すための作品を創作し土湯の新たな魅力として発信。
3)本事業に、経済的、社会的、ひいては文化的な価値をより高度に生み出すために、また効果的な資金調達等も視野に入れ「産学官連携」を図り推進する。(※ 慶應義塾大学/福島県/福島市との連携)
4)日本各地において“芸術による町おこし”で成功している先進地域、または、その事業を手掛ける専門家との連携を図り、効果的な芸術家の誘致および本事業の監修等を委任する。(※ 群馬県中之条町/ビエンナーレ総合ディレクター 山重徹夫氏)
5)事業の方向性
土湯の人々、芸術家、研究者、さらには行政までもが“心の裸の付き合い(フラットなコミュニケーション)”を通じ、真に地域のためになることが何なのか?を考え、提案し、実行することを大切にしていく。

1.「まちづくり」について
廃旅館、空き家、具体的には観山荘や中ノ湯などに、新たな命を吹き込み「新しい場の意味の発見」と「再生・改革」を行う。
また、土湯の根源である源泉地域にも“意味”を見出し、源泉への感謝、畏怖、あるいはその恵みを体感できる場所とする。その他、間欠泉や河川、地層など、様々な資源を活用して可視化していく。

2.「ひとづくり」について
これまで、土湯を守り、発展のために命を懸けてきた先人たちの経験やアイディアを、後世に伝え、残し、活かす。
具体的には、芸術家をはじめ、地元の青年層や児童、外部の人々全てを対象とする「(仮称)つちゆ未来塾」を開講し、つちゆ芸術万華郷の事業にあって地域の新しい意味を見出そうとする中で、地域的な視点を持ったリーダー、作家、旅館経営者など“次代の土湯人”を育てていく。また、土湯の子供たちの豊かな未来を補完する。

3.「ものづくり」について
土湯の伝統工芸品の意味を考える。具体的には、こけし工人が守ってきた「土湯こけし」に光をあて“未来のこけしの意味”を考える。
また、高齢化率50%に近づく土湯温泉町において“高齢者が元気な町”を目指すためにも、社会の“宝”である高齢者が持つ“技術”や“智恵”を、地域の活性化に最大限に活かす「(仮称)宝の作家プロジェクト」を進める